(10) 秋冬ものを求めて[前半戦:ネパール]

 9月18日13:30、高知駅発大阪行きの高速バスに乗り込む。なんばOCATにて夕食を済ませ、19:40発のリムジンバスで関空へ向かい、空港内の銀行でいくらかドルへ換金。23:00、eチケットで楽々手続き。手荷物チェックと出国審査後29番ゲートへ。
 19日1:25発TG673の機内で眠り、現地時刻4:50スワンナプーム空港到着。往路タイに入国はせず乗り換えるので、イミグレには行かず新空港内をふらふら。C7ゲートより10:40発のTG319に搭乗し、現地時刻の12:45、カトマンズのトリブバーン空港に降り立った。家を出てから実に24時間の移動である。
 ネットで予約を入れておいたので、従業員の人が空港へ車で迎えに来てくれていて、14:00にはホテルへチェックインできた。ほっと一息、1時間ほど休んでから、早速買い付けをするため部屋を飛び出した。時間は3日弱しかないのだ。
 訪れたのは3年前にも来たことのあるセンスの良い毛糸小物屋さん。カラフルであたたかなネパールウールは、見ているだけでも癒される。ここで2時間ほど居座り、多めに買って卸値にしてもらい、仕入れ終了。買った商品をホテルへ置きに戻ったら、夕立と雷。すぐにやんだが町の半分は停電になってしまった。発電機を備えていない大半の店はロウソク営業。かまわず夕食を食べに出、スワヤンブナートの見えるレストランの屋上で寛ぐ。帰りにスーパーに寄って水やイラム産の茶葉などを買い、パシュミナストールの店にて仕入れ。10:30就寝。
 翌日は足を延ばしてダルバール広場周辺にも行ってみた。生き神と言われる少女“クマリ”のお祭が近いらしく大きな垂れ幕など飾ってあったが、日付をみると残念なことにバンコクへ発ってからのようだ。シヴァの化身カーラ・バイラブの像に祈る人なども見えた。昔この像の前でウソをつくと死ぬと言われていたらしい。
 毎日大体似たような行動パターンで、朝食後「買い付け午前の部」が終わると昼寝をして体力を回復し、「午後の部」を終えてから地元の食堂を探して夕食。あっと言う間に滞在期間が過ぎた。
 9月21日夜部屋で荷造り。明日はバンコクへ向かう。残しておかないといけないお金は、ホテルの朝食代125ルピーと、空港までの車代300ルピー、出国のための空港使用料金1695ルピーだ。
(後半戦へつづく)

チュンズ 輸入雑貨feicui 高知市一宮西町2-2-23 11:00-18:00(月曜休)

ラーラ

 10月19日付高知新聞の第4回新聞感想文コンクール高校生の部の最優秀作品を読み、「ああ、もっと語り合いたかった」と思いました。
 女子校高校生弘田さんは、東洋町の核廃施設応募直後に私たちが行なった街頭署名に積極的に応じてくださったけれども、翌日の報道に「どこかの自治体が受け入れなければいけない」との意見も報道され、物事を多面的に考え、深めることの大切さを学んだという内容でした。彼女の感想文について、ふたつのことを書いておこうと思います。
 1 核廃拒否条例制定は、地方が大都市に対して「否!」を突きつける"地方の叛乱"なのです。日本中で一番電気を浪費している大都市の住民たちが知らんふりして、電力消費量が全国46位の高知県に危険きわまりない核のごみを押しつけようとする事実に、眼を向けてほしいと思います。すでに成立した核廃拒否条例は、北海道、鹿児島県西之表市、鹿児島県宇検村、高知県東洋町・・等々、首都圏から遠く離れ、人口密度が低く、高齢者が多く、しかも貧しい、地方の自治体が多いのです。「どこかの自治体が受け入れなければいけない」ならば、一番電気を使う大都市が受け入れるべきでしょう。便利で快適な生活に馴らされた私たちが、ひとりひとりエネルギー消費に意識を向け、原子力に依存する暮らしを続けていていいのか、全国で議論をまきおこしていく突破口として署名運動を展開している、という説明が足りなかったようです。
 2 原子力発電の効率は、決してよくはありません。発電効率35パーセントを超えることはなく、制御された核爆発で得た熱エネルギーの2/3は温排水として海に捨てられています。また、電力の大消費地から遠く離れた場所に立地せざるをえないため、約8%の電力が送電中にロスとして捨てられています。燃料電池や自然エネルギーを使ってエネルギーの地産地消し、コジェネ(電気と熱の同時に利用)もすれば、発電効率は80%に高まるでしょう。
 これからも若いみなさんと、大いに語り合っていきたいと切望します。