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都築房子 |
『センス・オブ・ワンダー』
(著者:レイチェル・カーソン / 翻訳:上遠恵子 / 出版社:新潮社)
帯に「子どもたちへの一番大切な贈りもの」とあるこの本は、1962年にベストセラー「沈黙の春」を書いたレイチェル・カーソンの遺作となったものです。世界で初めて人間による環境汚染を告発したアメリカの海洋生物学者だった彼女は、1964年に56才の生涯を閉じました。
本書は、小さな子どもに自然をどのように感じ取らせたら良いかということを、彼女が夏を過ごしていたメーン州の森と海岸での自身の体験を通して優しく語りかけています。人間を超えたもの、自然の美しさと神秘を感じる心の大切さを、時代を越えて私たちに伝えてくれる名著といえます。 |