ラーラ

 チェルノブイリ原発事故が起きたのが、1986年4月26日。あれから、22年になります。
 もう、この事故をご存じない方も多いでしょうね。
 まだ、ソヴィエト連邦だった時代の終わり。今のウクライナ共和国にあったチェルノブイリ原発が無理な運転をしたために、原子炉内の核分裂連鎖反応を制御できなくなって巨大な核爆発事故を起こしました。強い放射能が大気圏内を循環、地球上の広い範囲を放射能で汚染させてしまいました。ソ連政府は、大事故のあったことを国民はおろか世界に対しても報道しなかったので、異常な放射能を検出した北欧の国々から不審の声があがりました。
 この大事故を風化させてはいけないと考えた私たちは、とくに若い世代のために映画と写真展を企画しました。4月25日(金)に高知県立美術館ホールにて、高校生以下は入場無料です。映画は、午後2時、4時、6時、8時の4回、写真展は午後1時半から9時までです。
 ドキュメンタリー映画『アレクセイと泉』は、被災したベラルーシ共和国のブジシチェ村が舞台です。事故までは600人が暮らしていたこの村には、55人の老人と若者アレクセイしか残っていません。アレクセイは「村に残った年寄りたちは『ここにはきれいな泉があるから。ほかにどこでこんなきれいな水が飲めるか』と答えるだろう」とつぶやき、力仕事を引き受けます。村の学校跡からも、畑からも、森からも放射能が検出されるのに、不思議なことに、この村の泉の水からは放射能が検出されないのです・・・。写真家の本橋成一さんが監督、坂本龍一さん音楽、2002年制作、美しい作品です。
 ぜひ、会場でお会いしましょう!!