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ラーラ |
地球温暖化がこのまま進むと、海抜の低い島々や海岸線に近い大都市は、つぎつぎと海に沈んでいくでしょう。できるだけCO など温室効果ガスをださないよう、私たちも暮らしの中のエネルギー消費の無駄をなくしたいものです。
温室効果ガスを吸収してくれると注目されるのが、森林です。
私たちの住む高知県は、県土の84%を森林が占めています。これまで人手がなくて、森林の手入れが十分にできませんでしたが、恊働の森事業で、県外から森林整備に役立ててくださいとお金を出してくれる団体や企業も増えています。ミュージシャンの坂本龍一さんの主宰する“モア・トゥリーズ”も、そのひとつですね。
一方、地域ぐるみで緑豊かな森林を再生し、雇用も生みだそうという動きもあります。森林整備で生じた間伐材などの木質バイオマスを、森林救援隊や地域のみなさんから1トン3000円で買いとり、圧縮加工した木質ペレットを燃やして発電と給湯をする一石二鳥のしくみ(コジェネシステム)で、エネルギー自給を実現している地域が、仁淀川町です。地域住民の雇用を生みだし、森林再生も図れるとなると、一石四鳥ですね。
地域にあるものを活用して、地域ごとにエネルギーをつくり出せれば、災害時にいっせいに停電という危険も回避できるし、遠くから送電線を使って電気を運ぶロスもなくなります。なお、植物は腐蝕するときCO を出すので、木質燃料はCO 排出量に含めなくてもよいそうです。だから、どうせならエネルギーとして活用しようというわけ。
森林再生のためには、森林から価値を生みだすこと。
いま、伐採した樹木は25%以下しか使われていない現状だそうです。木材の国内需要は減っていませんから、輸入木材ではなく国産材の利用比率を高め、副産物を木質バイオマスとして徹底利用していけば、高知県だからこそできる温暖化防止策になりそうですね。 |