UFO問題の情報公開
2007年は年末までUFOに関して様々な進展がありました。10月に1965年にケックスバーグにUFOが墜落したという事件では、ワシントン地裁がNASAに資料を再捜索するよう命じました。11月にはナショナル・プレスクラブで、各国のパイロットや軍人らがUFOについて話しました。1997年にフェニックスで目撃した元アリゾナ州知事が司会役で、76年にテヘランでUFOを撃墜しようとしたイラン空軍の元パイロットや、94年にパリで遭遇したエール・フランスの元機長等々……。これに先立ち、CNNは再び看板番組でUFOを取り上げました。また、クリントン政権のUFOに関する記録が国立公文書館等から公開されました。大富豪のローレンス・ロックフェラーが情報公開を強く催促し、当時クリントン夫妻と面会したことは既に知られていましたが、研究者にとっては現在の女性大統領候補ヒラリーへの期待につながっています。デニス・クシニッチ候補は自身のUFO目撃を認めて話題となりました。逆に1969年の目撃で知られるカーター元大統領は、それは未確認の物だったと宇宙船を否定しました。ニューメキシコ州知事は大統領になったら秘密の記録を公開するとしています。12月、米国のみならず日本でも政界でUFOブームが起きました。民主党の山根議員が質問したのがきっかけです。政府は公式にUFOの存在は確認されていないと答弁しました。しかし官房長官は、UFOは絶対いると思うと語り、他にも個人的に信じている政治家の発言が相次ぎました。防衛省は自衛隊による目撃を否定しましたが、防衛相はUFOが来た時の考えられる対応を熱心に語りました。これらの背景には、政治的な人気取りだけではなく、火星で続く生命探査や月を周回中の衛星「かぐや」など宇宙開発への関心が高まっているせいもあるのでしょう。