アメリカ西海岸の大海ヘビ

大海ヘビ、シーサーペントと呼ばれる海の怪物に出会った記録は古く世界中にあります。中には深海魚のリュウグウノツカイと思われるものもありますが、それだけでは説明できません。太平洋に面するアメリカ西海岸では1970年代後半から1980年代にかけ、いくつか目撃がありました。1983年10月、サンフランシスコから10kmほど北西の海岸沿いの道路で工事中の建設作業員らが、巨大なヘビのような生物を見ました。双眼鏡で見たところ、体は太さ1.5m長さ30mで、黒いウナギに似ていたそうです。海面にこぶのように体の一部を出し、馬の頭ほどの頭を持ち上げて周囲を探るように動かしました。他にも運輸安全検査官やトラック運転手などが見たそうです。3日後、そこから約600km南東でもサーファーが黒いウナギのような巨大な生物に出会いました。そして、1985年2月にサンフランシスコ湾の金門橋とアルカトラズ島の間で、双子の兄弟が大海ヘビそのものを詳細に目撃し、沿岸警備隊に報告しました。朝、堤防に駐車していた2人はアシカの群れを追いかける黒いヘビのような生物に気づきます。タイヤの半分のように部分的に体を出して、上下にくねっていました。20mほど手前の浅瀬の岩場まで来た時、生物は身をくねらせて脱出しました。尾は見えませんでしたが体長18mから30mと推定され、体の横には小さい三角形のヒレのような物が付いていました。その後も2人は同年と1986年、1987年に遠くからそれらしい物を見たそうです。さらに2004年1月に撮影したという映像は、一部の研究者から本物として評価されました。しかし海上交通の多い湾では他にも目撃者がいそうなもので、イルカや水鳥の群れ、ブイの誤認も疑われています。2人は生物が湾に定住しているのではなく、たまに入って来ると考えています。