フリーエネルギー装置

2006年8月、アイルランドのステオーンという技術会社が、英国の有名なエコノミスト誌に全面広告を載せました。それはステオーン社が「フリーエネルギー」を発生させる技術を開発しており、それを実証するために世界から物理学者12人を募集してテストに参加してもらおうという挑戦でした。外からエネルギーを与えずともひとりでに動き続ける装置「永久機関」を発明できれば、資源や燃料等の問題が無くなるので、昔から多くの学者がいろいろな装置を考案してきました。重りや磁石をつけた車輪を回す装置が代表的でしたが、エネルギーは形を変えても結局その量自体は変わらないというエネルギー保存の法則によって、自然に止まってしまいます。そもそもそれが可能であれば、似たようなものが自然界に存在していそうに思えます。現代でも電気で回るモーターを元に、もの凄く効率の良いモーターを作ったとする装置が多いものです。空間からエネルギーを得るなどとし、一般にフリーエネルギーと呼ばれます。ステオーン社の場合は磁場の相互作用を利用した磁石のみのモーターで、過去3年間のテストにより確認し、エネルギー効率は最大4倍とか。車を走らせたり再充電の必要がない携帯電話等ができるそうです。会社の経営者は技術の詳細を明かさないまま、12月に審査員を選出し、2007年の初めには審査を開始して、秋までには結果を報告するそうです。言うまでもなく、これまで科学的に認められたこの種の装置はなく、今回も否定する意見が殆どです。面白いことに、UFOの世界では宇宙人の宇宙船はフリーエネルギーで飛んでいるとする研究者が多いのです。実際はもう開発されているのに国際石油資本等が隠していると言う人々もいますが、インターネットの発達した今では情報を隠し通すのは困難といえます。