井関さおり

今年の春頃から、高知県立美術館主催の「市民とつくる展覧会」ボランティアに参加し始めました。県立美術館が持っている作品を中心に、展示室を一つ使った展覧会を市民が企画する、というものです。肩書きは美術館ボランティアですが、ボランティア活動ではなく展覧会を企画するワークショップに参加している感じです。
「収蔵庫の中に入ってみたいな〜」という程度の軽い気持ちで始めたのですが、いざ参加してみるとなかなか大変で…。作品を展示するのが展覧会ですが、たくさんの収蔵品の中でいったいどれをどんなテーマでどうやって展示するのか、すべてまったく白紙の状態から話し合っていくのは本当に手探りで、時間がかかりました。複数人数でのことですからもちろん意見の食い違いもあり、根気よく意見交換をしていく作業は有意義ですがやはりしんどいです。また、以前見て「これはいい!」と思った収蔵品が「要修理」のため出せなかったり…。がっかりしました。このことも含めて、作品の現状や美術館の裏側を見せてもらうのはためになりました。会合のとき、館長が「ま、税金でやってることですから、遠慮なくやってください」と言ったのは印象的でした。
いろいろと話し合った末、「美術館に普段あまり来ない人にも楽しんでもらいたい」という考えのもとに、わかりやすいパンフレットや関連イベントを企画し、現代美術を中心に選びました。収蔵品だけでなく、徳島県立近代美術館さんからアバカノヴィッチの作品も借りて展示します。皆さんどうぞ足をお運びください。同時にシャガール展と石本泰博展も見られますよ。

(6) 哀愁のスリランカ チュンズ

 2002年7月15日。8:40伊丹より日本航空にて成田へ向かい、13:20スリランカ航空461便にてモルディブ経由で現地時刻の22:25コロンボ到着。インド洋に浮かぶ島国スリランカはイギリス植民地時代に始まった紅茶栽培と、ブルーサファイア等宝石の産地として世界的に知られている。
 今回は旅行代理店に予約を入れ、キャンディのペラヘラ祭メインでダンブラ、ポロンナルワ、シギリヤ、ヌワラエリア、ラトナプーラ、ベルワラなどを巡る。このツアーに参加したのは私と、北海道から来たという中年の女性のふたりだ。コロンボの空港に迎えに来ていた現地のガイドさんは、こげ茶色の肌で目が大きい小柄な男性で、シャツの胸元に小さく“袖ふれあうも他生の縁”と日本語で書いてあった。
 翌日から、運転手付きの小さなワゴン車で、ジャングルの中の世界遺産を見てまわる旅が始まった。
2日目の夜、事件は起きた。ホテルの私の部屋に、ホテルの従業員の男の子が鍵を開けて忍び込んだのだ。その晩は、車で30分離れた警察署へ2回も行くことになった。金銭が目当てではなく、部屋で私と親しくなるつもりだったらしい(?)のだが、知らない男に侵入されてはその日からしばらく、夜電気を消して眠れなかった。
 3日目以降、一緒に行動する女性に水をさしては悪いので、前日起こったことを言わずにおいた。そのことに感動した運転手の男性は、最後の日に私の名前の入ったスリランカの形をした置物をくれ、同じ仏教徒だし文通をしようと言ったが、そのとき私は一部始終面倒をみてくれた日本語オタクのガイドに惹かれていた。
 異国への憧れや心理的気遣い、若者特有の情緒によって生まれたこの慕情トラブルは、何だかもの悲しい感じもする貴重な思い出である。
 次は2006年12月、トルコに向かう予定。




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ラーラ

 「原子力」って聞いただけで頭が痛くなりそう・・という方、多いでしょうね。でも、いま知らないままでいると、近い将来とりかえしがつかなくなるかもしれません。
 10月15日の高新ホールでの日本の市民運動家の講演会につづき、10月20日高知大学朝倉キャンパスで、ローレン・モレさん講演会「高知県で高レベル放射性廃棄物を埋め捨てにしていいのか」がありました。モレさんは地質学者として核兵器研究所で研究していたとき「原子力発電のたったひとつの目的は、核兵器開発」ということがわかり、広島・長崎に原爆を落とされた日本人にこのことを伝えたくて日本全国講演ツアーをしています。
 日本の原子力技術はほとんど米国を手本としているのに、「高レベル放射性廃棄物(核のゴミ)」の地層処分だけは独自のごりおし。米国では「地層の90%をつくるバクテリア(土壌細菌叢)が金属を喰うので、地層処分(埋め捨て)はできない」というワシントンDCの連邦裁判所の判決が1年前にあり、地層処分は中止、先住民族の土地である処分場候補地ユッカマウンテンの職員は解雇されました。「バクテリアも放射能で死滅するのではないか」という疑問に対しては、人間はデリケートだけれどバクテリアは不滅、影響を受けないそうです。そういえば、死の惑星火星の地下にはバクテリアの存在があるとか・・
 核のゴミをガラスで固めた金属容器は、水から隔離されないと安全は保てないが、雨水の浸透や縦穴自体が導管となるのだから、埋め捨ては危険。ましてや地震の頻発する日本では地下水がどれほど接触するか、火山活動があれば温泉が沁みだす・・正気の沙汰ではない。
 日本は原子力発電所用の核燃料を米国に依存しています。米国は、その日本の原子力発電用に濃縮した核燃料の残りのゴミを材料に、安上がりの核兵器「劣化ウラン弾」をイラクやユーゴやアフガニスタンにばらまきました。「劣化ウラン弾」が使われて以降、どれだけ地球の放射能汚染が進んだか・・・
 放射能汚染については証拠があります。こどもたちの乳歯に、核実験や原子力発電などの核分裂連鎖反応でしか生じないストロンチウム90が蓄積しているのです。千葉県・松戸市のこどもにくらべ、静岡県・浜岡原発周辺のこどもでは明らかに原発の放射能汚染の影響が認められるのです。
 原子力発電がなくても、太陽エネルギーを利用すればいい。太陽光、風力、TIDAL POWER(潮流の力)、ほかにもたくさんあります。
 原子力産業を動かしているのはだれでしょう。古くからの英国銀行家とロスチャイルド家のつながりを15日に講演していただいた広瀬隆さんが『赤い楯』という本に書いています。この財閥の資金力は世界の富の50%を占め、世界の動きを牛耳っています。彼らには、人種差別思想が強いから、米国先住民族の土地を奪い、中東を破壊し、中国を阿片で破滅させ、いま日本、中国、韓国、台湾の4虎(FOUR TIGERS)を原子力という阿片で亡ぼそうとしているのです。