|
井関さおり |
造形教室のスタッフとして働き始めてもう7年目になりました井関です。
絵や工作に限らず、手芸でも大工仕事でもお料理でも造園でも、自分で自分の好きなものを作ることは、いくつになっても楽しいことです。
この仕事をしながら子どもたちを見ていると、子ども時代に、積極的に絵を描く、物を作る、ということは自己表現の手段というだけでなく、自分の身の回り、「世界」に関わり手を加え変化させていく喜びを育てていくことにつながると感じます。ほかから与えられたものだけでなく、世界に自分が生み出したものが存在する満足感は、精神にとってとても深い意味を持つのではないでしょうか。そしてそれを自分が気に入る、ということは自分で自分を誇らしく思う、自己肯定の感情を生み出すことです。
自分に自信が無く、「自分なんて…」と卑屈になってしまう気持ちを経験した人は多いと思います。仕事としてでも、暮らしの中ででも、自分で何かを生み出し気持ちが満たされることは、気持ちよく毎日を生きていくために、お金で何か買って満たされることよりはるかに大きな意味があります。 子ども時代に経験した物作りの楽しい気持ちが、その後の長い人生の中で大切な心の一部になってもらえるように、この仕事を発展させていきたいと思っています。
|