マレーシアのビッグフット

昨年から今年にかけマレーシアでは、国営通信などが謎の生物の目撃談を報道して、騒ぎになっています。現地では様々な名称ですが、世界的には雪男や野人も含めて英語のビッグフットが総称です。場所はジョホール州のエンダウ・ロンピン国立公園。公園といっても古く広大な熱帯雨林です。2005年11月、身長約3mの2体と小さめの1体という親子のような3体が見られ、40cmを超える足跡とされる写真が撮られました。先住民の人も2本足で立つ3mのゴリラのような姿を見たそうです。調査に赴いた公園局長は、証拠は見つけませんでしたが目撃情報を集め、もっと本格的な調査をすると決めました。マレーシア自然協会のジョホール州会長は、何十年も目撃はあるのに証拠が足りなかったと、調査を歓迎しています。数週間森で採集を行う先住民の部族によると、ジョホール州の森だけで見られ、身長4mもある毛むくじゃら、人間大、小人のようなものの3種類いるそうです。魚を捕っていたとも言います。お互い干渉せずに立ち去るので、問題が起きたことはないと族長は話しました。先住民から聞いた州の首相は、実在を確信し、調査で明らかとなることを期待しています。さらに野生生物保護協会は、会員の1人がビッグフットの集落を見つけていると発表しました。とてもおとなしく魚と果実が好物。大人は3m以上、子供は2m前後で、歳をとると黒い毛が茶色になるそうです。協会は証拠を出した後で調査隊を送る予定です。これら肯定的な雰囲気の背景には、観光への期待もあるようです。中国の神農架は野人騒ぎから観光客が増大しました。いま神農架自然保護区では観光業を3月下旬まで休業しています。マレーシアでも、内外の人々がビッグフットを求めて森に入り続けると、自然環境を脅かすことになります。