地球意識プロジェクト

アメリカのプリンストン大学工学部のロジャー・ネルソン教授が中心となっている実験研究です。1998年に始められ、現在は世界41カ国に65の乱数発生装置が置かれています。日本では明治大学の情報科学センターが置いているそうです。超心理学では古くから、人間の意識が念力のようなものでサイコロの出目などに影響を与えるという研究がされてきました。技術の進歩とともに、サイコロを振るような装置から電子的な乱数発生装置が使われます。多くの研究者は影響が見られたという報告をしました。これを元に、地球意識プロジェクトは地球規模での集団的影響を観測しようとしました。世界的な事件が発生すると人類の集合意識が影響を受け、それが装置にも影響を与えると考えたのです。プロジェクトの装置はコンピューターがランダムに0か1を延々と並べて行くもので、コインを投げて表か裏かという行為を短時間に膨大な回数でやるものです。集計されたデータをグラフにして、統計上の平均的なパターンからどれだけぶれているかを見ます。プリンストン大学にある研究室はインターネットを通して世界の装置からデータを集めています。ネルソン教授は、元日やオリンピック関連など定期的な出来事も含む世界的な事件に反応してきたと言います。最近の例ではローマ法王の葬儀やチャールズ皇太子の再婚等です。事件発生前から反応することがあり、2001年9月11日の同時多発テロでは4時間前に、去年の津波では前日に極端なぶれがありました。その仕組みは不明ながら、集合意識が近未来を予知している可能性を示しています。当然、ぶれの前後に起きた事件だけ集めている疑いもあげられます。しかし、教授は偶然ならば1/100万以下の確率として、未来予知とともに私達の意識のつながりを追究したいと考えているのです。