はじめての入院

先月の末に5ヶ月になる息子が、カゼ→気管支喘息→肺炎という最悪のパターンで、大学附属の病院へ入院しました。初めての入院、24時間の付き添いにとまどい、疲れ、そして苛立ちすら覚えました。何より大学病院という場所の特異性には、多くの疑問や驚きがありました。また、小児病棟で出会った様々な病気を抱えた子供たちと、付き添う親の思いなど、普段の生活では接することのできない人との出会い・・・。私個人の視点ではありますが、感じたことをありのままに書いてみたいと思います。

Bun

−私たちのなかの子どもへ− (5)

「紙人形のぼうけん」
(著者:マーガレット・マーヒー / 絵:パトリシア・マッカーシー / 訳:清水真砂子 / 岩波書店)

 一枚の紙から切り抜かれた5人姉妹の人形(というより、人型)が、生命をもって旅する物語。いくらなんでも、ただの薄っぺらい紙が、と読む前には思ったけれど、彼女たちが人間に出会いながら少しずつ実体をともなってゆく感覚は、尽きることのない生命の源を想像させてくれます。

 「変わってくのよ、変わってくんだ!」用なしのものたちは大きな紙ぶくろの中で、そっと歌いました。(引用)

 全編を通して描かれる、変わることへの、よろこび。人間の手がつくりだすものが、もしも彼女たちのように、何らかの生命を与えられてしまうのだとしたら。そして、時とともに外見も中身も、変化してゆくのだとしたら。これを読めば、大人の私たちですら、そんな空想に足の下がゆらゆらしてしまうことでしょう。
 5人姉妹は紙細工だから、みんなひとつながりになっています。まるで人間の姉妹が、血縁というつながりで結ばれているように。そして、ひとりひとり、個性があるのです。まるで私たちのように。
 私たちは、お人形や絵に描いた対象に、思い入れをもちます。それは生きた人間への思いとは同じではないとしても、ひとつ、同じ願いがそこにはこもっているはずです。「しあわせになってほしい」と見守るやさしさ、その願いを私たちは、自分たちに重ねているのでしょう。

久保理子



私の母が脳梗塞で入院した。
私が生まれて一度も入院をしたことがなかった母なので家族みんながショックを受けた。
父は「おばあちゃんには世話になったき……」と泣いた。結婚した時、父の母親が子宮ガンで極貧の中看病してもらった六〇年前のことを感謝しつづけているのだ。
心配で九州から駆けつけた私の姉は「おじいちゃん大丈夫よ。おばあちゃんはおじいちゃんと一緒になって十分幸せだったから」と亡くなってもいないのに泣いていた。
それからの父は感謝の気持ちを態度で表している。幸い病状は軽く、快方に向かっているのに、毎日、母に会いに行き世話をしている。母がイライラして父に当っても「元気になってくれたらいい」とどこまでもやさしい。母の入院で家族の絆が深まった反面、我身に降り掛かって初めて、親への感謝、命の尊さを実感した。
今、イラクでは掛け替えのない家族が不当な殺され方をして苦しんでいる人が多い筈だ。日本人が人質になり、政府は自己責任という言葉でイラク出国を呼びかけている。ほんとにそれでいいのだろうか、日本にいたら大切な家族は守られるのだろうか? アメリカのように、後戻り出来なくなって初めて、自衛隊派遣の意味の重さを知ることになりはしないか。
今こそ、一人一人の自己責任で判断する時だと私は思っている。

和田佐知子/うれし屋 tel:845-5601地図



 3月28日(日)テレビ高知のeco応援団という番組で、幡多郡佐賀町を流れる伊与木川の河川浄化に取り組む女性部の事が紹介されました。
 佐賀町といえば漁業の町で、家庭廃水の影響で伊与木川が汚染され、それが海につながっていくことは、生活へも直接影響していくのです。
 そこで女性部が豊かな海、美しい川を取り戻す為に、植物性の洗剤を普及するなどいろいろな活動をしてきたのですが、昨年からEMの取り組みが始まったそうです。愛媛県での取り組み10年を見習って、最初はとぎ汁発酵液から始まり、今では町で培養装置を設置し、活性液を作って販売し、広めているということです。
 その資材費や施設の光熱費は佐賀町が負担しているとのことでした。
 前に紹介させていただいた宇佐町もそうですが、このように小さな団体から行政へ、行政から町全体へ、そして隣町へといったように大きく広がっていく事を願うばかりです。

小松加世子(090-1176-3884)

 容器包装リサイクル法は1995年に誕生、家庭ごみの6割を占める容器包装ごみを減らすためでした。ところが、法律が施行された1997年以来、1リットル以下のペットボトルなど大量に出まわり、増え続けています。じつは、この法律、リサイクル費用の一部を自治体が負担することにしていたのです。
 プラスチック、ペットボトル、缶など使い捨て容器は、製造コストが低く、つくる側にはメリットが大きいのです。使う側にも、安価でどこででも手に入り、こわれる心配もないので便利です。しかし、処理する段階では、処理費用がかさむ、環境を汚すという問題があります。
 高知市では、年間のプラスチック容器包装ごみが約6000トン。ごみはすべてトンあたり27000円の処理経費がかかるうえ、プラスチック容器包装ごみのリサイクル処理経費の市町村負担分だけで、少なくとも4000万円を、税金でまかなっているのです。手軽に買い求めてしまう消費者の知らないところで、ごみ処理に莫大な税金が使われているのです。
 一方、牛乳瓶、酒瓶など、くりかえし使える容器は、重いし、われる心配はあるものの、環境を汚さず、税金をむだづかいしない、すぐれものです。環境先進国ドイツのスーパーでは、おなじ飲み物おなじ分量でも、瓶入りのほうがペットボトル入りよりも安く売られていたのを思いだします。
 いま、リサイクル費用を製品価格に内部化するよう、容器包装リサイクル法の改正を求める運動が全国規模で展開しています。高知市でも、さまざまな消費者団体が署名運動をしています。みなさん、ご協力くださいね。

ラーラ