謎の幽霊飛行機

1月、イギリスのバーノルズウィックという所で奇妙な報告がありました。ロールスロイス社の工場近くで、車で旅行していた夫婦の前に、灰色の大きな飛行機が霧の中から現れたのです。元婦人警官の奥さんが報告していますが、それは第二次世界大戦で活躍したイギリスのランカスター爆撃機のようでした。驚いた事には、車や周りの建物にぶつかりそうだったのに突然姿を消したのです。しかもエンジン音が全くしていなかったそうです。この連絡を受けた専門家は、ヨークシャー地方では前から「幽霊飛行機」が見られるとし、他にも見た人がいないか地方紙の記事で呼びかけました。偶然ある全国紙では、あたかも再び任務を遂行するかのような、60年前の大戦中の飛行機──しばしば音をたてず──の報告がたくさんあるという「タイムスリップ」の記事が出ていたと、後に専門家は指摘しています。呼びかけから一週間、専門家の元には酒場の主人から議員まで様々な人々の電話が30件以上もありました。殆どが低空飛行する同型機で、そのうち何人かは同じ日に別の場所ででした。日にちが不明なものもありましたが、機体は灰色で無印、プロペラは回っていたのに無音だったという点でほぼ一致していました。また、何年か前に同じような記事を見たという人々もおり、ある老紳士によると昔その辺には飛行場があったそうです。専門家らは、大戦中に不時着しようとした飛行機がいなかったか更に情報を求めています。イギリス人は幽霊好きで有名で、幽霊の出る家は日本とは逆に不動産価値が上がるとか……。ともかく、戦争中の飛行機にまつわるふしぎな話は世界的に存在します。これらが幽霊のものと考えるならば、強い一体感を伴って集団で亡くなった場合、より大がかりな現象を起こす傾向がありそうです。