ロシアの雪男
去年の9月、ヒマラヤに日本の雪男捜索隊が入りました。それらしい人影や足跡は見つけたものの、残念ながら確実な証拠は得られませんでした。一方、世界一広い国ロシアでも、雪男と思われる毛深いゴリラのような動物の目撃例が昔から各地にあります。世界的には雪男はイエティと呼ばれますが、ロシアではモンゴルの人々がいう「アルマ」が一般的なようです。特にコーカサス地方やヒマラヤに続くパミール高地で多いそうです。よく見られる地域の人々の間ではその存在は現実のものとして扱われてきました。すでに1950年代には旧ソ連の科学アカデミーが遠征・調査をしており、現在でも調査や研究を続けている人々がいます。絶滅したはずの氷河期の原始人、ネアンデルタール人の生き残りではないかと考える学者もいます。実際、ネアンデルタール人の化石などが見つかった地域と雪男の目撃が重なる所もあります。実はアメリカのビッグフットや中国の野人と同じように、一時的に捕まえたという報告さえあるのですが、公式に確認されるような骨や実物が今に残された例はありませんでした。しかし、去年8月にアルタイ山脈高地の氷河で登山家が動物の足のミイラを発見しています。調べた生物学者等によると、数千年前のもので人間の足に似た構造。足の裏まで赤毛に覆われており、雪上を直立歩行する正体不明の動物としています。アルタイ山脈にも雪男の話があり、これがその足ではないかという人もいます。大昔から雪男が実在していたとしたら、氷河期のマンモスがミイラとなって見つかるように、死体が自然の氷の中に保存されている可能性もあるわけです。DNAの鑑定など更にくわしい調査結果が望まれています。