日曜市でのこと、「これ、無農薬ですか?」と聞くと「そんなん絶対に出来ん」とかみ付かんばかりに怒られてしまった。
そうかと思えば、自然農法をされている方に声をかけると喜んで話をしてくれた。
「今まで(環境破壊に)気付かず暮らして来たことが申し訳なくて、自分だけでもと思ってこの方法で作っているんです。遅いかも知れませんが……」という顔は涙ぐんでいた。
高知大でのこと。ひょんなことから、講義を頼まれて行かせてもらった。励ましに行こうと意気揚々と行ったけど100人位の感想文の中に一人だけ「どうにもいやだった」と書いてあるのを見て、ギクッ。重たい宿題をもらった気がした。
また、居眠り、90分楽しくおしゃべりする姿に、どう受け止めたらいいのか正直とまどった。
環境も教育も何処で道を間違えてしまったのだろうと考えると、私はやはり食に行き着く。
私も遅いと思うことが多いけど気を取り直して、来年頼まれている講義までにスローライフ、スローフードの意味を学生さん達にうまく伝えられるように頑張ってみよう。

和田佐知子/うれし屋 tel:845-5601地図

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「まぼろしの小さい犬」(著者:フィリパ・ピアス/訳:猪熊葉子/出版社:岩波書店)

 「自分だけの犬がほしい」、そう願いつづけた少年ベンの物語。5人兄弟のまんなかで、どこか孤立してしまっているベンは、田舎のおじいさんに、誕生日には小犬をほしいと伝えます。でも、送られてきたのは、本物の犬ではなくて、奇妙な異国の犬の絵でした。そこからベンが体験する非現実的な出来事を追いながら、人間の弱さと強さをリアルに描いています。
 ベンの思い込みや寂しさは、だれにも、どこか思い当たることがあるでしょう。理不尽な失望が、だんだん異質なものに変化して、自分でも止められなくなってゆく。子どもにとって、大人に愛情をたっぷりもらうということは、成長に不可欠な栄養で、傷を治す薬でもあるけれど、もしそれがタイミングを外したら?これはベンだけの物語ではないはずです。
 ひたすらに幻の犬を思いつめるベンの気持ちは、胸を打ちます。「こうでなければいけない」という思い込みを、「でも、残念だけれど、他の考え方もある」と、離れてながめるむずかしさ。ただ、私たち大人は、独りでは生きられないことを経験から学んでいます。だから迷路にはまり込んだ子どもの手を、社会に「適応」することの幸せを信じて、引き寄せようとするのでしょう。

久保理子

土佐和紙の店・ペーパーラボ http://paperlabo.com/
いの町4010 電話088-892-4010 FAX088-892-4012 午前10時〜午後7時 日曜定休



 生ゴミが腐りやすく、臭いのでる季節です。
 最近はいろいろな方法で生ゴミを堆肥化させ、利用するようになってきました。
 EMでもEMボカシというものを使って、堆肥化する事ができます。これが一番理想的なのでしょうが、堆肥にしても使えなかったら困りますよね。ですが、生ゴミをそのまま捨ててしまうのはちょっと待って下さい。
 まずは、生ゴミがでたらすぐに、EMボカシやEMセラミックパウダーを一振りしてみて下さい。
 生ゴミが腐りにくく、臭いもでにくくなります。
 そして何よりも、ダイオキシンを抑制してくれる働きがあるそうです。
 たくさんの家庭がこれを実行すれば、かなりのダイオキシンが減少する期待ができるのではないでしょうか。
 このEMボカシは、EM取り扱い店、JA、ホームセンターなどで、約500g〜600gで、150円〜200円ほどで販売されています。
 そして、このEMボカシは、ほとんどが福祉施設や作業所で、時間をかけて手作りされています。
 EMボカシを利用する事によって、家庭での利点があるのはもちろん、地球環境に貢献し、障害のある方達の社会参加へのお手伝いにもつながっていくのです。

小松加世子(090-1176-3884)

 朝倉の高知大学構内から東へ10分ほど歩いたところに私たち家族が住むようになったのは1950年代末でした。家屋の北側には幅1.5mの川があり、当時は上流の缶詰工場からつくだに臭のする工場排水が流れ込み、幼かった私たち姉弟は「今日は黒いで」「今日は赤いで」と川の七変化に大騒ぎしていました。やがて工場は閉鎖されましたが、家庭の生活排水に合成洗剤が溶け込み、川は汚いままでした。母はその汚さが苦痛でならなかったそうです。
 その母が死んで、私は再びこの川といっしょに暮らすようになり「何とかきれいにしたい」と痛切に考えるようになりました。
 造形通信の小松加世子さんに相談して『ら・どんな』(本町5丁目2-10 ?088-823-1838)というお店でEM1を購入、米のとぎ汁を川に流さず発酵液を作り始めたのが今年3月初め。思うように川はきれいにならないので、また教わって、バケツいっぱいの庭の土にEMぼかしと発酵液を混ぜて60個の泥饅頭をつくって乾かし、繁茂した水草に汚染物がからまり堆積したところに沈めたのが5月6日でした。すると、わが家前から3、4軒分下流に限り、翌日には悪臭が消え、翌々日にはうす茶色に汚染していた水草が緑色をとりもどし、一部川底が見えるようになっていたのです!!!
 ところが6月27日、市の河川水路課が川底清掃を雨天決行。翌朝には短くなった水草に汚染物がびっしりからまって…。
 7月5日EM団子投入2回目、特大20個。今回はEMぼかしで育てた庭土を使わなかったせいか、3日後も目立った効果なし。でも、私の挑戦は続きます。
ラーラ