イギリスのミステリー・サークル
毎年、夏を中心にイギリスの畑には、円(サークル)を基本形とする多くの模様が描かれます。高所や上空から見た時に美しく大きな形となるよう、麦等の作物を倒して作られています。1980年代の頃に有名になったミステリー・サークル。初めは珍しい自然現象とかUFOの着陸跡などという説もありましたが、2人の老人が踏み板等を使って作っていたことを告白したり、それを研究家が本物扱いしてしまったりで、一般的にはほとんどイタズラとされるようになりました。その後も、サークルは複数のグループによって作り続けられ、どんどん進歩して来ました。広い畑の中で夜間に製作しているため、人に見つかりにくく、大型のものでも一夜の内に数人で完成します。現在では、複雑な形もパソコンで作図し、暗闇でもライトを点けずに暗視装置で活動できます。彼らの多くはイタズラではなく芸術作品と考えていますが、勝手に人の畑に入って作物を倒すのはもちろん犯罪です。
面白いことに、彼らの中にも宇宙人が作っているサークルもあると信じている人々がいます。ごく短い時間にできたという証言がある場合、人間には不可能と思われる例があります。また、サークル内の麦や磁気の変化等を調べて、本物を見分けようとする科学者達もいます。近辺でUFOが目撃されることもあり、サークルを宇宙人からの呼びかけと信じる人々は、今も世界中にいます。2001年と2002年の8月には、ハンプシャー州に宇宙人の顔?とメッセージが一緒になった異常に複雑なものが現れました。これらの解読を真剣に試みて、宇宙人のものだと主張する人々もいるほどです。今年は一体どんなものが現れるのでしょうか。