クローン人間

昨年末、ある宗教団体の会社がクローン人間の誕生を宣言しました。これまでの羊や牛のクローンでは様々な異常が見つかっているので、人間でも正常に産まれて成長できる保証はありません。彼らは、地球の生物が宇宙人によって作られたと信じており、クローン技術や遺伝子操作の進歩がそれを証明すると考えているのです。未来の技術では、クローンした体に記憶も移すことで、「永遠の命」が実現されるとしています。
しかし、クローンは外見がほぼ同じにはなりますが、元になった人とは別の意識を持った別の人間です。現在の技術では、厳密には遺伝子が100%同じにはならないそうです。成長していく中で、環境や経験の違いに伴って、考え方や性格には違いが出てくるはずです。これは双子(一卵性双生児)の人々と同じです。ただし、クローンの場合は人数に制限がなく、産まれた年によってそれぞれの年齢が異なってきます。
今のところ、社会的にも道徳的にも様々な問題が予想され、大多数の人が反対しているために、世界的に禁止する動きがあります。もっとも、人間以外の家畜やペットでは実用が進んで来ています。そして、特定の人間(自分自身も含めて)のクローンが欲しい人、クローン人間を追究したい科学者は必ずいるものです。一般には禁止されても、秘密裏に研究を続ける国や団体があっても不思議ではありません……。