国吉晶子

 昨年の12月9日、造形教室恒例のクリスマスバザーにおいでてくださった多数の方々、出品してくださった皆様、どうもありがとうございました。
 以前は、朝9時過ぎから車中や階段で待機していたお客さんもいたのですが、今回は並んでいたのが小学5年生男子1人だけでした…(彼のお目当てはUFOふくぶくろ!!)
 ありがたいことに、毎年好評をいただいている干支の置き物は11月頃から作っては売れての繰り返しでしたが、なんとか当日には机の上にズラ〜っと揃えることができました。
 手作りの焼き菓子はもちろん、今年はパンも加わり食品エリアが拡大。おいしいクッキーとケーキが今回も人気で、その日のうちに2回以上買いに来られた方もいました。井関家の「ちらしずし」「炊き込みごはん」も認知度が高まり、ファンが増えた気がします。毎年完売していますので、次回は個数を増やしてくださいね(バザーではいつもスタッフが昼食用をキープしています)。
 この12月は出張教室もあって、スタッフが抜けることが多くなり、教室の生徒の皆さんにはご迷惑をおかけしました。バザーが好評のうち無事に終了することができて安堵しています。

都築房子

 造形教室ではもう20年以上前から、年末が近づくと次の年の干支の置き物を作っています。初めのうちは、とても簡単な作りのもので、教室のバザーだけで販売するようなものでした。しかし、15年くらい前からは少しずつ他の所でも売れるようになり、次第に注文生産で作るようになってきました。
 今年の干支は「巳」(ヘビ)ですね。実は昨年の「辰」(竜)から続くため、体形が似ている竜に比べるとあまり皆に好まれないのではないかと言われていました。十二支のうちで1、2番目に可愛くない動物だとも言われて、少し心配でした。それで、できるだけ皆さんからかわいく思ってもらえるようなデザインをスタッフと一緒に考えました。そのおかげで、例年と比べてもそんなに売り上げが落ちることもなく、まずは一安心でした。
 毎年の流れで、春ごろからそろそろ来年の「えと」の形を考えて、夏には大体の試作の形を作り上げ、秋からは大量生産に入るというサイクルで作っています。大小合わせて3000個以上作るので、それぞれ分業になります。紙粘土で形を作る人、それに和紙を貼る人、色を着ける人、目を描き込む人など多くの人の手を経て1個の「えと」が出来上がります。これは縁起物なので、いつもこの「巳」を手にする人の幸せがくることを祈りながら作っています。

 ヘビの置き物 国吉晶子

 4週目の工作は12月恒例のえとの置き物です。
「ヘビが嫌い」という子どもたちに、どう作ってもらおうか…と不安でしたが、背中の模様をかわいくするなどして、みんな積極的に取り組んでいたように見受けられました。
 実際に見たことはなくても、ヘビに対してその色や形について強くイメージを持っているように感じられました。それだけヘビが印象的な動物ということでしょうか。
 普段はチラシを丸めて動物の体を作ることが多いのですが、ヘビは手や足がなく、一直線の体型であるため、針金に梱包材を差し込んでいくという初めての試みでした。それを和紙で包んでもらって「頭を太く、しっぽを細くね」と声を掛けていきました。1年間の「造形力」を発揮する場面でしたね。
 仕上げはヘビに抱かせる小判です。お手本の文字は「宝」と「千両」(昔のお金です)。しかし、毎年おもしろい言葉を書いてくれる子たちがいるんですね〜 「幸せ」「健康」「保毛門(ポケモン)」「しょういくん(弟の名前)」などなど。玄関に飾ると、うれしい気持ちになりそうです。

☆ 小判の文字にご注目!
 「かあさん」「さいこう」