今回は「紙ねんど工作」と「アスリートを描こう」の2つについて書こうと思います。
「紙ねんど工作」では、今回特に動物などの「立ち上がった姿」のものを作りました。「3次元」でものを作るためには、いろいろ意識していないと失敗してしまいます。ぐにゃぐにゃのねんどが、どうやったらちゃんと立ち上がり、丈夫に仕上がるのか。360°どこから見てもカッコ良く仕上げるために、どんな形に整えたらよいか。こうしたことは、ただ情報として知っているだけでは身に付きません。実際に手を動かし、重さや柔らかさを感じ、実物を確認しながら、目と手を通して身に付くものです。
写真のうさぎちゃんは、360°どこから見てもきれいなボリューム感があり、とてもよくできていました。
「アスリートを描こう」は、上級生の絵画の課題でした。「人物を描くのが苦手…」という子は級生になるごとに増えるのではと思います。2〜3年生頃から「ものを見る目」が発達してきて、目はどんどんものをリアルに認識できるようになるのに、手はその見えた通りを絵に再現できない、というズレが起こり、描くのが嫌になるようです。特に「人間の顔」は少しの違いでも脳が認識できるようになっているので、よりズレを感じやすいところです。
「アスリートを描こう」では、顔よりも体全体を意識して描ける、動きのあるポーズの写真を参考にしました。アスリートは皆やはりかっこいいので、がんばって描けば絵の仕上がりもかっこよくなります。またここでも、ねんど同様「3次元」を意識することも心がけました。絵画用の関節が動く人形も用意して、人物の肩・胴・腰・足のつながりや腕の関節など、アスリートのポーズ通り見せたりして、その構造を伝えました。
写真の2点はどちらも人物の体のバランスがよく、つながりをとてもきれいに描けていました。
3次元を意識する、というのは案外頭を使うことです。しっかり手を使って頭を使って、子どもたちの力が育てば嬉しいです。
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