井関さおり

 12月11日のクリスマスバザーには、沢山の方に来ていただき、また関係者の皆様から多数ご出品いただきまして、ありがとうございました。おかげさまで、今回も嬉しい賑わいとなりました。
 「造形教室のバザーってどんなのですか?」と訊かれる機会も多いので、その事を書かせていただきます。クリスマスバザーは20年以上前から毎年続いており、不用品バザーとは違い、主に手作り品を販売しています。造形教室で作っている商品は、毎年の干支の置物・お正月飾り・自然素材のクリスマスリースなどです。
 関係者の皆様からは、毎年様々なものをご出品いただいています。クッキー・焼き菓子・炊き込みご飯・ちらし寿司・バッグ・布小物・ヘアアクセサリー・サンタのお人形・オーナメント・リース・キャンドル・石鹸・入浴剤・カレンダー・ペーパーウェイト・ポストカード・イラストカード等々。
 特に今回はお菓子を沢山ご出品いただき、「こんなに沢山売れるだろうか」と心配したほどでしたが、おかげさまで即日完売となりました。「お菓子が美味しかったのでまた買いに来ました」と2回いらした方も複数あり、嬉しかったです。プロとしてお菓子が作れる方もおられる上に、皆さんパッケージがかわいらしかったので、ちょっとしたプレゼントとして買っていかれる方にも喜ばれました。
 クリスマスバザーに来られるお客さんには、プレゼント用のお買い物をされる方も多いようで、小物類でもラッピングをされたものが売れやすかったです。皆さんとても手のこんだ品をお安く出してくださり、お値段が500円以下のものがよく売れました。
 バザーは1日のみですが、残った商品は規模を縮小して教室の一角に1週間ほど展示を続けます。当日来られなかった方々にもいくらか楽しんでいただき、買っていただきました。
 造形教室子どもクラスでは、子どもたちがもの作りをいろいろと楽しんでいますが、親御さんにとっても、クリスマスバザーがもの作りを楽しむきっかけになってくだされば嬉しいです。大人に限らず、子どもさんの作ったものや、中高生になった子たちの出品も大歓迎です。次回のクリスマスバザーも、どうぞよろしくお願いいたします。

井関さおり

 12月は出張教室として3つのワークショップを行いました。
 3日は工石山青少年の家にてクリスマスリース作り。こちらでリース作りをするのは3回目になり、今回は参加者がやや少なかったため余裕のある雰囲気となり、落ち着いた中でゆっくりデザインも考えられた、素敵なリースがたくさん出来上がりました。「2個目も作ってみたい」とチャレンジしてくださる方(お子さんも)が何人もいて、皆さんセンスがよく、とてもよかったです。
 9日は高知市南部福祉センターにて、お正月飾りを制作しました。こちらはしめ縄をリース状にした飾りで、松竹梅・稲穂・水引・凧・扇その他いろいろなパーツをどんどんつけていって作ります。パーツは専門店で買い集めましたが、「縁起物ってこんなにあるのか!」と驚くほどその種類が多様で、選ぶのに一苦労でした。どれを組み合わせても、また量をどんどん増やしていっても、それらしく飾りの格好がきまるのでなるほどよくできたものだなあと感心しました。
 14日はひろめ市場にて、干支のかけじく作りをしました。参加者が大人の方々なので、皆さん筆さばきがよく、体の流れのきれいな辰がたくさんできあがりました。「昇り龍は縁起が良い」と皆さんおっしゃり、来年への上向きな勢いが込められたのではないかと思います。
 3つのいずれも、「飾る」もので「使う」ものではないですが、クリスマスや新年の嬉しい気分を盛り上げて、明るくなるきっかけとして楽しんでもらえればと思います。

 メリークリスマス 国吉晶子

 まずは、クリスマスの絵です。これはこちらが与えた課題ではなく「クリスマスの絵を描きたい!」という本人の強い希望で実現した作品です。 すでに頭の中に完成イメージがあったようで、われわれのアドバイスはほとんど受けませんでした。夜空の雪や、サンタの衣装といった細かい部分にも注意が払われており、1時間強ほど集中して仕上げました。(お父さんを寒い廊下で待たせてしまいましたが…)
 この絵のいい点は、技術的に上手いこともそうですが、何より本人のクリスマスへのわくわくする期待感がよく出ているところです。いい絵には、そういう言葉では伝えられない気持ちがにじみ出るものです。
 絵筆を動かしながら、頭の中でクリスマスソングが流れていたのではないでしょうか!?
 特に感心したのは、「背景を黒(夜)にしたい!」と言われ、こちらの方が迷ってしまったこと…。実は、画面の大部分を黒色にしてしまうことで、子どもたちが失敗してしまうケースが多いのです。(もともと描き込まれてあった部分が黒で汚れてしまい、本人が「もういや!」となるケース)
 ところが集中力を切らすことなく、黒と黒以外のものをしっかり塗り分けて、これには本当にびっくりしました。
 われわれは指導することはもとより、自分の内面(頭に浮かんだイメージ)を形(絵や工作)に変えるための環境作りも大切だと考えています。
 2つ目は、春野ツリー&地獄ツリー。この2つの作者は兄妹です。毎回必ずお手本と同じものは作りません。笑
 工作課題「クリスマス・スカイツリー」を見て、この2人もおそらく「自分ならこうする!」とひらめいたのでしょう。特に「春野ツリー」は、自分が普段生活している土地(家や学校や近所)に対する愛情が感じられます。「イオンに近い子がうらやましい」とぼやくのではなく、春野町を誇らしいと感じる姿勢に好感が持てました。
 また「地獄ツリー」については言うまでもなく、自分の好きな世界をさらに広げていってほしいと思います。3月には集大成となる「地獄のジオラマ」を一緒に作りましょうー♪