都築房子

『小学一年一学期』(著者:遠藤豊吉 / 出版社:筑摩書房)

この本は、私が子育てしていた1981年に発行された本です。ずいぶん昔の本だと思われるかもしれませんが、ここに書かれている内容はいつの時代にもみんなが通る小学一年生の姿です。子どもたちがその一生で必ず出会う初めての学校生活について、本当に詳しく書かれています。
私自身は子どもが上級生になってからこの本と出会ったため、もっと早く読んでいたら良かったのにと強く感じずにはいられませんでした。小学一年生という人生の節目を健やかに楽しく過ごしていってほしいという願いから、小学生をもつお母さん方にはぜひ読んでほしい一冊です。造形教室でも貸し出しをしていますので、どうぞお気軽にお問い合せください。

ラーラ

「フード・マイレージ」という言葉を、聞いたことがありますか?
「日本の輸入食品は2001年で9千億トンキロメートル」というように、生産地から消費者の口に入るまで、どれほどの旅をしてきたか、重量と距離をかけ合わせた値が、フード・マイレージですね。ちなみに2001年日本のフード・マイレージは、米国の3倍、ドイツの5倍だそうです。食糧自給率が40%を切ったので、今年はもっと大きくなるでしょう。
 エネルギーも同じです。石油や原子力は、外国から調達しています。
 東京電力や電気事業連合会など原子力推進側は、以前「原子力は二酸化炭素を出さない」と強調していましたが、最近は「原子力は発電過程で二酸化炭素をださない」と変わっています。原発の核燃料は、南アフリカやオーストラリア、カザフスタンのウラン鉱山から採掘し、米国辺りで製錬、濃縮・加工するなど手間がかかります。また、この国での原子炉建造、一部欧州での使用済核燃料の処分、欧州往復海路のテロ対策護送船団・・等々という全過程をながめると、膨大な運搬エネルギー、セメントや鉄など資材に巨大なエネルギー資源を消費し、二酸化炭素を大量に発生しています。原子力発電は、フード・マイレージのように、運搬すべき材料(&ごみ)の重量と距離をかけあわせてみれば、エネルギーを作るためにエネルギーを大量消費してしまう、とても効率の悪い発電方法でなのです。
 高知県は森林面積84%ですから、仁淀川町や須崎のセメント会社のように、木質バイオマスによるエネルギーの地産地消がもっともっと進むといいですね。太陽光発電、風力発電も、地産地消エネルギーですね。