(5) 現地仕入れ チュンズ

 2006年7月12日出国。
 上海の東台路古玩市場には、観光客向けに新しい品をわざと汚くしてアンティーク風にされた品々が沢山並んでいたので、思わず笑ってしまった。
 現地で買い付けた品は、他の店には売っていない。輸入雑貨屋が現地買い付けにこだわる理由のひとつはそれだと思う。
 どこでどういった風に作られているとか、ここが魅力的なポイントだという、「物」に付属する「物語」も一緒に買ってもらえれば、その「物」はきっと大切に使ってもらえるだろう。
 それならちっぽけな島国を飛び出して、大陸へ渡る方がいいじゃないか・・・!と、単純な私は思う。よい仕入れができると、売れ行きもよい。
 珍しい品物が手に入ると、はやく撮影してHPへアップロードするか、店頭に並べてみたくなる。そんなワクワク感やドキドキ度が伝わって、店にお客さんがついてくれる。
「そんなフラフラ旅行ばかりして」とお思いになられる方も多かろうが、決して遊んでいるわけではないのデス、これは。「店番中暇なら新聞でもよんだら?」と親切でおっしゃっていただいたりしますが、お昼ご飯を食べる暇がないときだってあるのヨ、これでも。ウェブ用の撮影や画像処理、商品の発注や届いた荷物の検品をしたりしていても、ご来店の際には気軽に声をかけてください。
 また、旅のおもしろさやお勧めスポットについて情報を交換しあえる楽しい場所にしたいので、興味のある方はお時間のあるとき、ぜひ「フェイチュイ」へ足を運んでいただければ幸いです。
ラーラ

 映画『イノセント ボイス 〜12歳の戦場〜 』を見ました。
 中米エルサルバドルで12年間続いた内戦の実態を、ひとりの少年の目を通して描いた実話の映画化です。この少年自身が13歳で亡命するまでの記憶を、青年に成長してから脚本にしました。
 1980年代エルサルバドルは、グローバリゼーションの加速により仕事を失った多くの農民を中心に結成された反政府組織と政府軍との烈しい内戦下にありました。ごたぶんにもれず大国が後ろで操る政府軍は、現地人だけで戦わせるため、少年たちが12歳になると政府軍兵士として徴用していくのです。突然、学校にはいってくる迷彩服姿の政府軍兵士たち。次々と名前が呼ばれ、整列させられ、おそろしさに思わず尿を漏らしてしまう少年もいます。そんな少年も、アメリカ式軍隊教育を受けると、か細い体に大きな銃をかかえた生意気な兵士に変貌していきます。
 町中には、いつも政府軍がたむろしています。夜になると、家々に銃声が響き渡ります。民家にまで銃弾があられのように撃ち込まれてきます。少年チャバは、母親と姉と小さい弟の4人暮らし。小さい弟はおそろしさで泣きわめきます。父親が仕事を求めて町を出ていったので、11歳の少年チャバは家長としてみんなを守ろうとします。ベッドのマトレスを弾よけにして、家族4人が体をよせあい銃撃が鎮まるのを待つのです。
 あるとき、反政府組織ゲリラの1員である叔父が訪ねて来て、少年チャバをゲリラに誘います。叔父は、内戦のもたらした非人間的な悲惨さと憤りを唄います。この唄は日々の暮らしをめちゃめやにされた民衆の思いであり、少年チャバの心に響きます。
 少年チャバは学校の行き帰りに、叔父からもらった小さなラジオで反政府組織の唄を聞きます。
少年チャバが町中の政府軍のそばでも平気で唄を聞いていることに気づいた神父は、とっさに教会の拡声器の大音響でこの唄を流して少年チャバをかばいますが、政府軍に袋だたきにされてしまいます・・・
 この映画は、世界のここかしこで続く「内戦」の背景にある構造をあぶり出しています。この時代も続く大国主導の理不尽なしかけに、憤りがこみあげてきます。
 だからこそ、政府軍の前で人間として大切なことを説く神父さんの勇気と、その言葉にたじろぐ兵士の表情に希望を感じました。また私は、おばあちゃんの所へ引っ越したチャバたちが、マンゴーの樹の上で戯れるシーンが大好きでした。でも、その樹も、戦火で黒こげになってしまったことが痛ましく・・・

国吉晶子
8月9〜12日(仕事をほおって)よさこい祭りに出場しました。「愛組氣炎一座(あぐみきえんいちざ)」というチームで、結果「地区奨励賞」をいただき、4日間、待って、踊って、飲んでを繰り返しました。

メダルはというと・・・2日目夜に地元である愛宕商店街でまだもらってない人への、お情けメダルをもらいました。

自分の展覧会と重なり、途中抜けた時間帯があり、「探したけどいなかった」という声もありました。本当にごめんなさい。