犬のふしぎ

猫よりも多く飼われている犬。日本の家では5軒に1軒の割合で犬を飼っているそうです。最も古くから人間と親しくなった動物ですが、その由来は現在でもはっきりとは分かっていません。1万2000年以上前に野生のオオカミが人間に飼われだして、家畜となったのが犬の元とされています。群れを作ってリーダーに従って暮らすという習性が、人間の社会ととても相性が良かったのです。飼い主をリーダーとして認めるとその家族と自分を1つの群れとみなします。その中でもいつも自分の順位を気にしているので、お父さんには従ってもお母さんには従わないということもあります。猫は待ち伏せしたり忍び寄って獲物を狩りますが、犬は長い距離を追跡したり追い掛けて狩ります。そのため鼻が特に発達していて、ニオイによっては人間が嗅げる1億分の1に薄めても嗅ぎ分けるそうです。警察犬が犯人を追跡する場合、主に汗のニオイを追っています。目は人間ほど色を見分けることができませんが、動いているものを見る動体視力が発達し、また暗い場所でも人間より見えます。耳も何倍もよく聞こえます。人間より睡眠時間が長く、寝ながら足を動かしたり寝言のように吠えるなど夢も見ているようです。人間と違って汗をかくことができないので、暑い時は舌を出してつばを蒸発させることで体温を下げようとします。肉以外のものも食べるので、犬は肉食に近い雑食動物となっています。見張りや狩猟、牧畜などの役に立つような犬をつくるため人間によって様々な交配が行われた結果、猫よりも多種多様な品種がいます。意外にも大型犬より小型犬が長生きする傾向にありますが、寿命は最高でも20才代のようです。