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私たちは、第二次世界大戦を生き抜いた両親のもとに戦後に生まれ、団塊の世代と呼ばれています。日本の敗戦から戦後復興、その後の経済成長とともに育ってきた世代です。敗戦国日本の何もない状態から、現在の物にあふれている経済立国日本にいたる過程を体験してきました。そして、21世紀になり、物から心へと言われる時代になり、私たちは物質的な豊さと引き換えに多くの大切なものを失ってきていることに気付き始めました。私たちは心に深く、暗く、底知れない闇を抱えて立ちすくんでいるようです。なぜ、そのような状態に陥ってしまったかを考えるとき、そこには、人間の「欲望」が果てしなく広がっています。この限りなく肥大する欲望から脱却し、魂の浄化と再生を目指すこと。そこに未来への希望が生まれると信じています。私の作品は、このようなことをテーマに制作されています。



「抵抗」 アペルドールン美術館に展示
この作品において、動物の形のものは暴走する「欲望」を表しています。人の形のものは、それに抵抗し「欲望」を鎮静させようとするものです。青色はそのことを意味しています。




「魂の旅立ち」 ライスバイク美術館に展示
この作品は「欲望」が具現化された動物から魂が浄化され、救われることを暗示しています。




「小さな者たちへの伝言」 ライスバイク美術館に百体展示
この作品は、私たちの後の世代に対して心の再生と希望を託するものです。「欲望」の残骸である動物の頭部と「再生」の象徴である葉っぱを手にしています。


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