13. 車のことなど 都築房子

 現在、電話というと皆がすぐに思い浮かぶのが携帯電話のことだろうと思います。しかし、昭和の30年代には各家庭に固定電話すらないのが普通でした。映画「となりのトトロ」で主人公のサツキちゃんがお父さんのところへ電話をかけるシーンがありますが、まさにあの通りでした。私は町中に住んでいましたので近くのお店屋さんに電話を借りに行き、こちらの番号と相手の番号を告げて電話交換手の人にそれぞれの電話をつないでもらい、それでやっと相手先に電話がかけられる状態でした。ですから、よっぽど緊急の場合に限られていて今のようにちょっと話がしたいなどという理由で電話をかけることはありませんでした。そして、今よりずっと日常的だったのが電報です。急ぎの用がある時はまず電報を打つことがよくあり早朝や夜中にドンドンと戸を叩く音に続いて「電報です」という配達員さんの声に子ども心にもドキドキしました。今は各戸に電話があり、個人は携帯電話を持ち歩きEメールやFAXが普及していることを思えば隔世の感があります。当時の高校生などは、友人と遊びに行く時も電報で連絡し合ったということです。
 それから当時は大人も子どももよく手紙を出していたように思います。葉書は季節の挨拶にとどまらず、時々の気持ちを伝えあう大切なツールでした。相手に伝え足りない気持ちがある時は1日に何度も葉書を出したという話も聞いているくらいです。やがて、中学生になる頃に徐々に各家庭に電話が普及しだして、それが当たり前のようになっていくまでそんなに時間がかかりませんでした。そしてさらに個人と個人をつなぐ携帯電話の爆発的な普及があります。これらの変化は一体何を生み出してきたのでしょうか。今は意思を伝えあう手段が多くなった分お互いの気持ちが薄くなり、本当のコミュニケーションから遠ざかっているような気がしてなりません。このような便利な道具を本当に使いこなせるようになるためには、まだしばらく時間がかかるのかも知れません。

特集 有識ねこ座談会

先日、県立美術館で行われた「こども県展」の図画入賞者の作品を見ました。お2人の感想は?
造形教室にきている子どもの作品もありましたね!みんなじょうずでとてもうれしかったです。
それと、以前に教室へ来ていた子どもたちのずいぶん成長した様子も見られてよかったです。
一所けんめい学校で描いている姿が想像できましたね!
60年もこども県展が続いているというのはすごいですね。私も小学生のとき出品しました。
私の子ども時代にも、こども県展がありましたよ。
へぇ〜!先生はどんな絵を描いてたんだろ? みたいニャー!
展覧会では小学一年生のかわいらしい絵から中学生のとても写実的な絵まで、発達の段階がよくわかるように展示されていましたね。
中学生の中には写真のようにリアルなものもありましたね。しかし、絵の題材は昔からあまり変わらないなあ。
中学生は漁船とか工場とか選んでいて、本当にそれに興味あるのかなって感じ。賞ねらいなような気がする。
指導にあたっている先生方の価値観や熱心さが表れているようです。
「上手い」絵も良いのですが、「おもしろい」絵も見てみたいですね。
造形教室の子どもたちが描く絵は、どちらかというと「おもしろい」絵ではないかと思います。
ふだん工作を多くやっていると、自然と描く力も身につくし、おもしろい絵が描けるようになります。
一石二鳥だにゃ。
工作は楽しみながらいろいろなことが身につくので、子ども時代には大切な勉強です。順序だてた考え方や物事の段取りなど図画工作にかかわらず、さまざまな能力の発達に関係しています。
いろいろ作ることで得られる、自分でできた!という達成感も自分に自信をもって絵を描いていくもとになりますね。
あ…あの、ちょっと待ってください。教室には「子ども絵画コース」という別のカリキュラムがありますが…、主にどんなことをやっているのでしょうか?
それは子どもたちの中で特に絵を描くことが好きな子どもにむけて、絵画の基本をもとに絵を中心に進めていくコースです。木や石や貝がらなど自然の物を描いたり、色の勉強をしたりします。(くわしい内容については個別にお問い合わせください。)
絵画コースの子でも気になる工作のときはそちらを作ったりして絵と工作両方を楽しんでますね。
絵画は工作とちがって明確な手順がないんだよね。この線を切って、ここにノリをつけて、という風に。だから、先生のいうことを聞いていたら、ある程度完成する工作とちがって自主性が求められます。私はまずしっかり工作ができるようになってから、絵画コースに入ることをおすすめします。
年中さんや年長さんなど、あまり幼い子どもの場合は、隣でしている工作に気をとられて集中しにくいことがよくありますね。
しかけがあったり遊べたり、工作は楽しいですものね。子どもさんそれぞれの年令や性分に合わせてやっていけたらなと思います。
くわしくはzoukei.orgでもご覧になれます。
ぼくも工作したいニャー。