SETI(Search for Extra-Terrestrial Intelligence)

SETIは地球外知性探査のことで、宇宙からの電波を調べ、宇宙人が出した信号を探す試みが中心となっています。最初は1960年、フランク・ドレイク博士らが、クジラ座とエリダヌス座の恒星(太陽のような星)を電波望遠鏡で調べました。宇宙人の電波は発見されませんでしたが、翌年、博士は私達の銀河系にある文明を推測する式を発表しました。「銀河系の科学文明の数=銀河系に生まれる恒星の年平均数×それが太陽系のような惑星系をもつ確率×その中で生物が住める星の数×そこに生物が生まれる確率×それが知的生命に進化する確率×科学技術が発達する確率×その文明の寿命」です。博士は1万程あるとしています。
銀河系の恒星は1000億以上、全宇宙ではそんな銀河が1000億以上も存在するのです。そして宇宙の年齢は137億歳。私達の地球が奇跡だったとしても、他にも生命がいるに違いありません。それを確認するべく、SETIは進められていますが、まだ証拠は見つかっていません。電波は光の速度で伝わるのですが、宇宙は余りに広く、銀河系だけでも端から端まで10万年かかります。地球よりずっと進歩した文明は、もっと便利な技術を発明しているかもしれません。更に電波といっても様々な周波数があり、現在地球で探査しているのはほんの一部です。本格的な探査はまだ数十年かかると考えられています。それでも、たった1つ見つけるだけで、史上最大の発見として私達の意識を変えることでしょう。1999年からは世界中のパソコンに協力してもらうSETIアットホームによって、電波望遠鏡の観測データが解析され、今では400万人以上が参加しているのです。さらに高性能の観測施設も建設されており、SETIの技術は格段に進歩してきています。